御所温泉で6時に起き7時に朝食をとった。
仲居さんが「バイクで来られているのですか」と聞いてきた。
「ええ、これから四国一周しようと思ってるんです」というと「私の知り合いでハーレーが好きでジャリ道でこけてあばら骨を折ったけど懲りもせず毎日バイクを磨いてまだ乗っていますよ」てな話をしてくれた。
又この仲居さんは大阪から来て14年になるらしいが最初の6〜7年は毎週船に乗って里帰りしてしていたが最近ではこの地が良いし空気も良いし病気もしなくなったとか、こんな話を聞きながら朝食をしていたら出発が8時30分位になってしまった。
さて今日のツーリングコースだが、1日目は目的地に早く着きすぎたため急遽2日目のツーリングコースを変更することにした。
当初は初ツーリングということもあり無理をせず阿波から徳島自動車道を走行し川之江GCTから高知自動車道に入り、200K弱の距離を一挙に高知県の須崎まで行く予定だった。しかし四国一周となると室戸岬に行かないと話しにならないと思い、走行距離も250Kと長くなるが高速道路をあきらめて国道55号線ルートで室戸岬を経由し、須崎まで行く事に決めた。これは可也な走行時間を覚悟したコース選択をしたわけだ。
その為、一度30Kバックして徳島市内から55号線に入った。その間「野鳥の森」というのも有ったが今日の走行距離と時間を考えると立寄っている時間は無かった。後ろ髪をひかれる思いでその場を通り過ぎた。
徳島市内を通過するのに可也時間を取られた。まるで大阪市内を抜けるような渋滞状況だった。市内を抜けるあたりからやはり四国だと思わせるような景色が広がってきた。途中徳島市内の外れで野鳥を見かけた。.慌てて一眼レフを取り出して撮影。30分ほどロスタイムを取ってしてしまった。
しばらく走ると左側に真っ青な海が見えてきた。走りながら感じた。ハーレーを乗りこなすにはカーブにさしかかった時、両手を放すつもりで体重移動しバイクを操るのだと、無理にハンドルを曲がりたい方向に切り込んでもバイクは曲がってくれず大きくふくれあがってしまう。まるでサーフィンかスキーをしているようにバイクをコントロールするのだ。そんなことを考えながらバイクを走らしていると楽しくて仕方が無かった。サーファーやスキーヤーが夢中になるのはこのへんにあるのかなんて考えて走行車の少ない国道55号線を走っていた。
海南付近(室戸手前50K位)に差し掛かった時に阿波海南文化村の看板が目に付いた。走るばかりでは能が無いと思い国道55号線を左折して海南町立博物館前に横付けした。バイクを離れる用意をしていると博物館を見終わった40代くらいの身なりの綺麗な女性がそばに寄って来て「これハーレーでしょう、この博物館見ごたえがあるから是非見てらっしゃったら」と声をかけてくれた。その後私のバイクの横に止めてあった車に乗って立ち去った。教養のありそうなステキな女性だった。
博物館では「土佐幕末の天才絵師」の芝居絵屏風の絵画が印象に残った。 http://www.nmt.ne.jp/~bunka/
さて海南町をしばらく走っていると入り江にイタリアのベニスを思い起こさせるような風景に出くわした。これはいい写真が撮れそうだと思い、200mほど通り過ぎたがUターンしてもとの位置に戻った。撮影ポイントを探す為に再度Uターンしようとした途端、これはヤバイと思った瞬間バイクが傾きだし、ドスンと横倒し(立ちごけ)をしてしまった。一旦起そうと思ってチャレンジしたがどうにも起き上がらない。そこで走ってくる車2〜3台に手を上げたが誰も止まってくれない。そこへ軽四のトラックに乗った高知ナンバーの若者二人が通りかかり、起すのを手伝ってくれた。その後も丁寧にバイクのことを心配してくれて立ち話をした後、私が立ち去るまで見送ってくれた。これが人通りの少ない山奥だったら野宿をしなければならなかった(笑)感謝感激!
気を取り戻して走り出した。時間は1時を回っていた。そろそろ昼食を食べなければと思い国道線沿いを探していると「すたんど明星」というお店が目に付いた。ここで昼食をとることに決めた。中に入ると綺麗なお店でこれは落ち着いて食べれそうだと窓際に腰を落とした。メニューを見ると鯨のタタキ定食(1,800円)が目に付いた。鯨料理は珍しい。是非食べていこうと注文をする。食べだして5分くらい経った時、後ろから声が掛かった。振り向くと巡礼の二人連れだった。「バイクで来たんですか」と声を掛けてきた。「ええ」と返事を返すと、先ほど国道で倒れていたのはお宅やったんですか」と二人が色々と話かけてきた。内心どうして車を止めてくれなかったのだろうかと思った。この二人は福井から来た62歳のご夫婦で今回ボルボで巡礼廻りをしているそうである。話を聞いていると二人ともバイクが好きでつい最近まで乗っていたそうだ。御主人は250ccだが奥さんは400ccの大型バイクに乗っていたそうだ。女性が「あのバイクはなんccですか」と聞いた「1450ccです」というと「へえ!」と驚き、色々とバイクの話に花が咲いた。
やっと室戸岬に到着したのは2時頃であった。計算で行くと須崎まで後3時間ほど走れば今日の目的地須崎に着く。バイクから降り室戸周辺の撮影をする。 |




 阿波海南文化村





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